震災教訓絵本で学ぶ 福島三小「きぼうのとり」朗読

児童に読み聞かせをする(右から)よしもとさんと江藤さん

児童に読み聞かせをする(右から)よしもとさんと江藤さん

 福島民報社が東日本大震災と東京電力福島第一原発事故を後世に伝えるため企画制作した絵本「きぼうのとり」の読み聞かせは3月9日、福島市の福島三小で行われた。
 6年生53人は対面、一年生から五年生までの計二百七十二人は各教室からオンラインで参加した。絵本を手掛けた「みず文庫」の編集・ライターの江藤純さんとイラストレーター・コーディネーターのよしもとみかさんの朗読に真剣に耳を傾けた。
 6年生は本の制作期間に関する質疑や「遠くにいても古里である福島を忘れてはいけないと思った」などの感想を寄せた。「総合的な学習の時間」で取り組んだ震災に関する研究の成果も披露した。
 「きぼうのとりプロジェクト」は福島民報社、あさかホスピタル、ネッツトヨタ郡山など賛同社による原発事故の記憶を伝承する取り組み。小学校などで読み聞かせを実施している。

■12日オンラインで読み聞かせ
 絵本「きぼうのとり」を朗読で広める活動をしている「きぼうのとり絵本サポートプロジェクト」は12日午後9時からオンラインで読み聞かせ会を開く。
 同プロジェクトは昨年4月から毎週土曜日、音声SNSアプリ「クラブハウス」を使い「きぼうのとり」の読み聞かせ会を開いてきた。開催を重ねるごとに読み手は全国に広がっている。
 今回は京都市在住の整理収納アドバイザー日浦弘子さんが朗読し、神戸市在住の防災備蓄収納マスタープランナー三原麻弓さんが講話する。防災備蓄に関する講話もある。
 専用アプリを立ち上げ「きぼうのとり」で検索する。聴講無料。