ふくしま復興大使 和菓子作り学ぶ 京都の老舗当主から助言も

吉村社長(右)から和菓子作りのアドバイスを受ける(左から)大和田さんと今野さん

吉村社長(右)から和菓子作りのアドバイスを受ける(左から)大和田さんと今野さん

【ふくしま復興大使】
あさか開成高日本文化部(郡山市)
           (敬称略)
今野美洸 3年
大和田麗 2年
二〇二二(令和)四年の創刊百三十周年を前に、福島民報社が全国の先進地に派遣する「ふくしま復興大使」の第一陣として京都市を訪れている郡山市のあさか開成高日本文化部の生徒は二十七日、同市で和菓子作りを学んだ。目標に掲げている県産品を使った菓子開発に向け、本場の老舗当主から助言を受けた。
三年の今野美洸さん(18)、二年の大和田麗さん(17)が二百年以上続く和菓子店「亀屋良長(よしなが)」を訪れた。職人の指導を受け、モミジやナデシコを模した練り切り菓子作りに挑戦した。八代目当主の吉村良和社長(47)を取材し、伝統の味を守りつつ、洋菓子や斬新なデザインの要素を掛け合わせた和菓子を開発する取り組みなどを聞いた。

大使の2人が作った練り切りの和菓子

大使の2人が作った練り切りの和菓子

生徒は自分たちで考えた菓子のデザイン画を持参し、吉村社長から助言を受けた。菓子は、東日本大震災と東京電力第一原発事故の被災から復興に向かって歩む子どもたちの成長が描かれた絵本「きぼうのとり」(福島民報社が企画・制作)がテーマ。コンセプトを聞いた吉村社長は「素晴らしい取り組み。思いの詰まった和菓子が復興の一助になればうれしい」と賛同した。
大和田さんは「練り切り作りは初めてで難しかったが、自分で作った和菓子の味は格別だった」と話し、今野さんは「プロの助言に感激した。県産食材についてもっと勉強し、みんなを笑顔にできる和菓子を作りたい」と意気込んだ。派遣には同校の目時千夏教諭が同行している。
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福島民報社は「ふくしま復興大使」派遣先の新型コロナウイルスの感染状況に十分留意するとともに、関係者の感染防止に万全を期して事業を実施しています。